弦理論の否定
ハドロンの弦理論は様々な欠陥を含んでいた。まず、弦の運動が安定して維持可能な時空は26次元に限られていた。また、弦のスピンは整数であり、ハドロンの理論にもかかわらずボソン的な性質を有していた。この他に閉じた弦の振動の種類には重力子や、理論の不安定性を表すタキオンの存在が要請された。
これらの欠陥が判明し出した頃に、ゲージ場の粒子であるグルーオンによって力が媒介されるとする量子色力学の発展が始まり、強い相互作用の特性を正確に記述できることがわかってきた。南部はクォークの閉じ込めについて、弦をいくら切断しても端部を取り出せず、新たな端を形成するだけとイメージした。これに対して、量子色力学においては、二つのクォークが引き離されると、単純にそれ以上引き離すよりも、その間の真空から新たにクォークと反クォークの対を生成し、新たな2個のクォークにより構成される粒子になる方が、必要なエネルギーが低いと考える。
このため、ほとんどの研究者が弦理論から撤退していった。現在ではハドロンの弦理論は、クォーク間のゲージ場の力線を半定量的に表現した現象論的模型と考えられている。
超弦理論へ
ハドロンの弦理論が失敗に終わった後も、ごく一部の研究者は重力を含んだ系を記述できる弦理論に魅力を感じ、研究を継続していた。1970年代前半、ジョン・シュワルツとヌボーは、整数スピンのボソン的弦に半整数スピンのフェルミオンの性質をつけ加えた、超対称性の弦理論を作った。しかし同時期にゲージ理論による大統一の研究が盛んになっており、弦理論は忘れられた存在となった。
この間にもジョン・シュワルツとマイケル・グリーンは粘り強く研究を継続し、1984年には相対論と整合性があり、量子化された超対称性などをとりいれて超弦理論を打ち立てた。彼らは弦の長さを10-35mオーダーの微小なものとし、弦の運動する時空を10次元とした。また、特殊な内部対称性を用いることで、数学的矛盾の無い物質の最小単位の理論とすることに成功した。
尚、1995年、エドワード・ウィッテンにより提唱されたM理論では、5つの超弦理論が11次元の一つの理論に統合されている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
いわゆるひも理論にはさまざまな意見があるんですね。
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